2017年2月15日水曜日

112日間のママ

最愛の妻を悪性乳がんで亡くしたニュースキャスターの手記。転移を告知するか、仕事を辞めるか、緩和ケアにするか、延命しないか。治療を支える夫として決断に悩む清水健さんの切実な言葉に引き込まれます。

今このタイミングで妻とシェアできてよかったと思う。第二子が生まれたばかりの僕ら夫婦には感慨深い話だった。もし自分たちが同じ運命に置かれたらどうするか?病と死、生きることへの願いと選択。その実録は、今愛する誰かのために悩んでいる人に寄り添うような、優しい問いかけにもなっている。

『巻末の写真ではどれも奈緒さんが本当に幸せそう』と妻の感想には綴ってあった。本当にその通りの素敵な写真たち。このまま、この二人に生きる未来が続いて欲しかったな。

"僕らの選択は、僕らにとっては「正解」だった、誰になんと言われようとも。そして、こういう「夫婦の選択」があった、ということをひとつの参考にしていただければと、切に願います"



妻が志津図書館で借りた『112日間のママ』
清水健 著 (小学館 2016/2/13)